25年は、シリーズの寿命?
2021.05.09

25年は、シリーズの寿命?

皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。

淡々と作業を進める毎日でありまして、忙しくてせわしなく、ネタがありません。
本日は、NHKプロフェッショナル「さようなら 全てのエヴァンゲリオン 庵野秀明の1214日」をようやく追いきれたので、その感想を。

○天才 庵野秀明
何の前知識もなく、今回始めて庵野さんの人となりを知りました。天才は、もう期待していた通りの変人だったみたいで。偏食家だったり、歩き方、喋りの声、間。日本一のアニメオタクが、才能がバレて売れちゃったってことなんですね。本来、エヴァがここまでビックタイトルになることを望んでいなかったのかもしれない。いやー変わった人だ。こんな人と仕事するのは、大変だろうな。。天才に対する褒め言葉ですけれど。
鬱も経験していて。苦しみと狂気のなかで取り組んでいるんだなあ。

○ 天才を取り巻く人達
ものすごい人数が関わって制作されていることが良くわかりました。やり直しの数がいっぱいあって。庵野さんにチェックしてもらっては、修正の繰り返し。
庵野さんのこだわりについていくのは、大変だろうなあ。周辺のスタッフ、今回はテレビアニメのスタッフロールで何度も名前を見ていた、鶴巻和哉さんとか、樋口真嗣さんのお顔が知れて良かったです。安野モヨコさんも出演。

○ 印象的な言葉
さすがに脚本家。インタビューしていても印象的なフレーズが何度も出ていました。「頭の中にはない。そこに存在することが大きい」(ミニチュアを前にして)
「電柱の一番良いところは、無駄がないところ」(無電柱化には反対)
「謎に包まれたものを喜ぶ人が少なくなってきている」(ドキュメンタリーの取材を受けたことに対して)
「ドキュメンタリーはあるようで、本当はない」(切り取って編集するので)
「作品至上主義」(命より作品が大事)
「お金を出してもらう以上は、最低限の礼儀だと思う」(作品に向き合うことに対して)

学生相手にサインをしていましたが、ネズミ?のイラストでした。

○ こだわり
ものつくりの真髄、こだわる姿勢が良く切り取られていました。
だけど、締切はやってくる。ここまでの天才、オリジナリティがあっても、現代では、時間、予算の制約からは逃れられない現実。そのなかで苦悩して、やり直して、追い込むんだって。ものつくりは、壮絶。だからエヴァは痛々しいんじゃないのか。。
総評として。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を2回見た後、この「NHKプロフェッショナル」を観ました。
テレビシリーズから足掛け25年。このシリーズは、最後まで同じキャスト、制作陣で完結出来たことに意味があると思いました。声優陣も奇跡的に最後まで変わらず。
無理やり終わらせようとしているなら、それは苦しい作業に見えましたが、25年という年月は、一つのシリーズをやりきるにはギリギリの時間サイズなのだなあと思わされました。
だから、今回の「シン・エヴァ」のエンディングはあれで良かったし、庵野さんの手で、完結出来てよかった。

見ていると、制作過程は本当に苦しそう。だけど、作り続けるしかない。そういうクリエイターの狂気のようなものは凄く感じたし、こういう人は作ることが救いになっている。
生きるためには、作らざるをえなくて、作品が自己救済になっている。
作家なんだな、と思いました。

だから、休めばいいのに立て続けに「シン・ウルトラマン」に入るわけですね。
天才は、天職につけた人のことを指すのであって、それをやらなければ生きていけない人のことなんだなと、改めて思いました。

みんな苦悩して、もがきながら生きている。
こちらは天才にはなれなかったけれど、何かの姿勢は、ここから学び取りたい。
エンディングの「残酷な天使のテーゼ」には感動して、涙。
見られてよかった、満足なドキュメンタリーでした。

2021シーズン  第38日目
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