おつかれ、ダニエル・クレイグ。そして、007は続く。映画 007 NO TIME TO DIE IMAX レーザーGT
2021.11.23

おつかれ、ダニエル・クレイグ。そして、007は続く。映画 007 NO TIME TO DIE IMAX レーザーGT

皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。

秋の超大作ムービーまつり、第2弾は、コロナで公開が延期に延期され、満を持しての公開になったこちらの作品。
映画「007 NO TIME TO DIE」(キャリー・ジョージ・フクナガ監督)を池袋のグランドシネマサンシャインのシアター12、国内に2か所(池袋と大阪なんば)にしかない、現状最高上映環境とされる「IMAX レーザーGT」にて鑑賞してきました。

うん、確かにIMAXカメラのアクションシーンはすごかったのだけど、、
個人的には、正直不完全燃焼のホロ苦007となりました。

※ダニエル・クレイグ演じる6代目ジェームス・ボンドの主演最終作。

 前提として 「私と007」

おそらく007シリーズというのは、これまでにどれだけ007に触れたことがあるか、の思い込みの熱によって、評価が分かれる気がするのです。今作の「NO TIME TO DIE」も、15年に渡るクレイグボンドをリアルタイムですべて楽しんで来た観客にとっては、今回の大団円は満足出来るものなのかも知れません。
実は私はというと、これまでに触れた007は、シリーズ最高傑作との呼び声も高い「SKYFALL」(サム・メンデス監督)を鑑賞したのみ。たった1作だけなんです。

つまり、マイファースト007が最高傑作の「SKYFALL」であって、それ以前にあった大量のバックナンバーには一切触れておりません。おそらく今作とも関連性が高い直近の前作「SPECTRE」(サム・メンデス監督)も観ておりません。

今作に対しては、はっきりと酷評なんですけど、(笑)
それは、007に思い入れのない自分の側に問題があるのかな、と思ったりもしました。
シリーズ全般を愛しているファンからすると、十分面白かったのかもしれませんね。
なんたってコロナで延期に延期を重ねて、やっと公開にこぎ着けたのだし。
随分前から、劇場で予告だけは観まくってましたからね。

良かった点

○ 冒頭のアクション

007と言えば、アバンタイトルが出るまでのアクションがお約束のフォーマットなのでしょう?
今作もそこはしっかりと踏襲されていて、序盤のアクションに関しては素晴らしい出来でした!
バイクチェイスシーンからの、これも待っていましたThe英国の「アストン・マーチン」に乗り換えてからの銃撃戦シーン。からのアバンタイトルがででん!(音楽はビリー・アイリッシュ)
ここ、しびれたなぁ。
このシーン、IMAXカメラで撮影しているらしく、IMAXレーザーGTでの画面の美しさに見惚れて呆然自失。
序盤のこのイタリアでのアクションシーンは最高だったんだ。出だしは、最高。

○ パロマにメロメロ

この映画を観た観客が全員思うであろう圧倒的な褒めポイントが、女スパイ?CIA工作員?のパロマ(アナ・デ・アルマス)の活躍シーン。セクシーなドレス衣装からのガンアクションは、魅力的過ぎて世界中の男性がメロメロに。もちろん私もメロメロ。もっとパロマが観たかったですが、登場シーンはわずかこの1パートのみで終了!全観客をがっかりさせて、圧倒的な印象だけを残して、パロマは去っていきました。
ああ、残念。パロマのスピンオフを期待したいくらいだ。

個人的感想

「SKYFALL」しか観ていない立場で私もよく言いますけど、果たして「007」とは何なのか?という問いに対して答えを映像で見せて行くのが、おそらく「007」シリーズの宿命なのでしょう。
アクションムービーシリーズは、他に山ほど存在するなかで、「スター・ウォーズ」と並ぶ、エポックタイトルの「007」と「ジェームス・ボンド」。地球上で最も認知度がある映画シリーズで間違いないでしょう。

さて、何が「007」を「007」足らしめるのか?

それは、007素人の私が思うに、

  • 「スタイリッシュ」
  • 「UK」
  • 「アバンタイトル」
  • 「ボンドガール」(ガンアクションと性描写)

って事なのだと思います。

そういう意味で、今作の「NO TIME TO DIE」は、「UK味」は、まあアストンマーチンで良いとして、「アバンタイトル」までのオープニング構成まではOK。ただ、それ以降の尻つぼみ感は、正直いなめず。特に「スタイリッシュさ」には欠けるところがあって、画面構成全体として、全然かっこよくなかった。「SKYFALL」は、ボンドだけでなく画面全体が一つのアートとして計算され尽くしたかのような画面作りであったのに対して、今作はなんというか、センスを感じないビジュアルが多く続きました。最後の和室のシーンとか、なんなんだ、あれは?

で、大事な大事な「ボンドガール」のくだり。このご時世コンプラとかいろいろあるんだろうけど、ゴルゴ13のように、銃ぶっ放して、女を抱きまくるのがボンドじゃないのか?それを映画で観るのが007じゃないのか?
今作は特に、「ボンドガール」と絡みのくだりはありませんでしたので、そこでおじさん的には一気にテンションが下がってしまいました。エロくないわけ。あまりにも魅力的なパロマが出ているのに、そのくだりは無いんかい!!

てなわけで、個人的には、これは「007」で無くても良くない?と思ったりもしました。

脚本も褒められたものでは無いと思います。今作のラスボス、ラミ・マレックの使い方があまりにも。。
とにかく不要なパートが長々と続いて、話が長すぎ。上映時間163分よ。はっきりと長いと感じました。おしっこ問題。

今作のジェームス・ボンドは、子どもとも接近します。家族愛のようなテーマにも持っていくわけですが、観客としては、「そんなの期待したっけ?」という感じ。

そうじゃなくって、「007」と「ジェームズ・ボンド」は、スーツをパリッと着こなして、モデルウォークで歩きながら、音の無いピストルでスマートに仕事をこなす、仕事人であって欲しい。いかにも英国らしい、質実剛健な無駄のない美のようなものを感じたかったわけであります。

というわけで、つまんないわけじゃなく金返せとは全然思わないけれど、思っていたものと違うものが出てきてしまって、私のお口には合いませんでした、というお話でした。これなら007じゃなくて、「ダイハード」でも「ミッション・インポッシブル」でも良いかと思ってしまって、そこがちょっとがっかりでしたね。

最後に、ダニエル・クレイグはお疲れ様でした。相変わらず、渋い。彼の立ち振舞は、これからオヤジになっていく私の憧れとなっています。ダニエル・クレイグのボディとスーツの着こなしを意識した悪オヤジ化を目指して行きます。(笑)
目指せ、西湖のダニエル・クレイグ。

タイトルは良かったですよね。「死んでるヒマはねぇ」。その通り。そして、007と人生は続いていく。

ありがとうございました。

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