“逆輸入”テイストが変わってる。 映画 Arc アーク
皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。
映画ファンの間で話題になっている映画「Arc アーク」(石川慶監督)を、TOHOシネマズ甲府で鑑賞して来ました。
うーん、変な映画でしたね。。
中国のSF作家、ケン・リュウの短編小説「円弧」を映画化した、歳を取らなくなった女性の物語。
良かった点。
○ “プラスティネーション”等の設定
これ、SFってことになっているので、設定が命だと思うのですよ。
そういう意味で、最初の設定の「ボディワークス」とか「プラスティネーション」とかの、この映画内世界の設定が、まあ、わりと上手くいっているんだと思います。だから、まだ観ていられるというか。。
SF特有のバカバカしさがなかった点は、評価されるべき点だと思います。
○主演 芳根京子
主演の芳根京子さんが素晴らしいです。美しいのはもちろんですが、演技力が素晴らしい。私は、ドラマ「コントが始まる」まで全然見たことありませんでした。
その名に恥じぬ、まさに「べっぴんさん」なのですが、今作では特に、冒頭のダンスパートが秀逸で。めちゃめちゃきれっきれのダンスパートが、特に印象的でした。美しかった。
ドラマでの好演といい、今年は芳根京子さんの年と言っていいのではないのでしょうか?これは年末の日本アカデミー、あるんじゃないか。他の役者陣では、寺島しのぶさんも、存在感が良かったですね。
個人的感想。
医学的処置によって、歳を取らなくなった芳根京子さんがどういう選択をするのか、がテーマの作品です。なんか変な映画だったなあ、という印象。
これは、いい映画だけど、面白かったかと言われると、、うーん、微妙かなあ。。
個人的に、SFモノは苦手です。どうしても設定に、「んなわけないだろ」とツッコんでしまい、ストーリーに乗り切れなくなってしまう。
その点、今作はまだ設定に無理はなく、いわゆる”ご飯を吹き出しちゃう”ようなバカさ加減はないのですが、うーむ、それでもノレなかったです。
なんと言うか、オープニングのダンスシーンもあって、リメイク版のサスペリア(18′ ルカ・グァダニーノ監督)を思い出しました。いい映画なのは間違いなくて、評論家筋の評価は高いんだけど、自分の好みではないみたいな。そんな感じ。
ストーリーも、前半は面白くって、「ふんふん、そういう設定か」と思って見ているのですが、、後半は割と展開が読めてしまって。
歳を取らなくなった人生なんて、飽きが来るというのは、観る前から想像出来るじゃないですか?
でもこの映画は、その印象は、最後までほぼそのまんまと言えば、うん、まぁそのまんま。
原作がどうなっているかわかりませんが、それに対する回答として、映画的なもう一捻りが欲しかったかなあ。なんて贅沢なことを思います。はい、すいません。
結局、人生とは、限りがあるから貴重である、という当たり前の着地になりましたが、うん、まあそれでいいのかも。
今作の石川慶監督と言えば、前作は「蜜蜂と遠雷」。
恩田陸さんの分厚い小説をとても楽しく読んだのに、映画はまだ観れていないというね。。こっちを観ていたら印象違っていたのかなぁ。
評論家筋からも、評価の高い石川慶監督。ポーランドの映画学校出身という変わった経歴の持ち主で、確かに撮り方に、独特の味があるような気がします。シグニチャーというか、オリジナリティがあるのだから、それは映画作家としての才能があるということで。
その独特なテイストは、東欧仕込の逆輸入だからなのか?
アートの香りがすごくする監督。次作に向けて、その名前を覚えておきたいと思います。
さて、私は正直そこまでノレなかったですが、今作を大絶賛の映画ユーチューバーも多数います。一般的な評価は高め。興行成績的には、苦戦中のようです。
この問題作。あなたの評価はいかに?
芳根京子さんの演技は素晴らしく、ファンの方は、観る価値がありますよ。
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