【酷評】ゲームのキャラに、”尊さ”はあるだろうか? 映画 フリーガイ
皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。
某映画音楽系サイトにおける、この夏の「映画満足度ランキング」において1位も獲得している、映画「フリーガイ」(ショーン・レヴィ監督)をTOHOシネマズ甲府にて鑑賞して来ました。
高評価だし、多分、普通に面白い映画なはずなんだけど。。
映画内のある設定がどうしても飲み込めず、私には合いませんでした。
今回は、面白かったと好評の意見が多い今作が、なぜ私にはつまらなく感じたか、を分析したいと思います。
※ ライアン・レイノルズ演じる、ゲーム内世界のモブキャラ主人公「ブルーシャツ・ガイ」が、世界を変えるヒーローになって行くまでを描いた、アクションムービー。
○ 所詮ゲームの中のことだから
一言でいうと、これに尽きる。
今作の設定は、「グランド・セフト・オート」をモチーフにしたゲーム内で、モブキャラに生命が宿って活躍するというストーリー。ゲーム内世界とリアルの世界が映画内では描かれます。
ゲームの世界は、(ゲームなんで、)「リセット」や「リトライ」があり、突然空を飛べたりして、”何でもあり”なんです。これが私がこの映画に対して、ノレないと思っている一番の理由だと思います。
つまり、死んでもやり直せる設定の主人公に、全く感情移入出来なかった。ここだよ。これ。
人生は、やり直しが効かないから尊いのだし、死んだら終わりだから、誰の人生も尊いものになります。モブキャラだろうが、その人生が1度きりだから、置き換え出来ない価値があるものでしょう?
今作は、主人公が死んでも、リセットがあるんですよ。これが私には決定的にダメで、死んでもやり直せるなら、「じゃあ何でも良いじゃん」となりました。
加えて、世にある「タイムリープもの」とも違うのは、それが「ゲーム内世界」であると言う点。現実の、ゲームの外の世界も映画内では描かれているから、
「現実の世界に影響ないなら、ゲームの中がどうなっても関係ないじゃん」と思ってしまいました。
そう思った瞬間、一気に興味の持続がなくなって。。
個人的には、楽しめなかったなぁ。
○ 私にゲーム愛がない
全然ゲームをしない人生でここまで来てしまって、私にゲーム愛がないことも、今作をつまらなく感じた要因かもしれません。「グランド・セフト・オート」も未経験。
正直、「ドラゴンクエスト」も「ファイナルファンタジー」も未経験なんですよね。
ゲーム愛のある人が今作を観たら、感情移入出来るポイントがあって、もっとノレるんだと思います。
○ ギャグが、笑いのセンスが、ファンサービスが合わない
コメディでもあって、笑えるポイントも用意されているんですけど、そのセンスが合わなかった。
具体的には、マッチョマンのくだりや、アントワン(タイカ・ワイティティ)との絡みのシーンなど。
サプライズのファンサービスもあって、「スター・ウォーズ」のくだりや、「キャプテン・アメリカ」や「ハルク」のくだりがありますが、、
制作は、20世紀スタジオ(フォックスから改名)で、今やディズニー傘下であることから実現した、ファンには胸アツポイントだったみたいですが、それらにも全くノレず。
むしろ逆効果で、真面目に見る気が失せるギャグに感じたというか。。
一言で、”センス”が合わなかったですね。
○ キャスティング
主演のライアン・レイノルズにも、感情移入出来なかった。
「自分は何もわかってないけど、世界を救う主人公」になるんですけど、その必然性がなさすぎて、こちらはポカーンとなり。この手の作品は、主人公になりきって、一緒に手に汗握ると面白いんだろうけど、今作はそれが全くなかったから。ライアン・レイノルズの演技や立ち振舞いも、(好みの問題ですが)私には合わなかったなぁ。ごめんなさい。
その他キャスティングも、ナイス配役と感じたのは、タイカ・ワイティティくらい。うーん、見どころがあまりなかったと感じました。
○ 個人的今年ワーストの1本
脚本もご都合主義だし、ラブストーリー要素も私にはさっぱりだったし、ツッコミ要素も満載。(人から言われただけで、自分がゲームのキャラだと、いきなり信じたりする?)
とにかくノレない1本で「何だこりゃ」と個人的にはなりました。ですが、私からすると超以外なほど、評価は絶賛の嵐。面白かった人には、面白かったみたいなんですよ。
嘘でしょ、と思って、もう1回観ましたけど、個人的結論は変わらず。個人的今年ワーストにつまらなかったです。ぜひ、あなたの目で確かめて欲しい。これって面白いの?どうですか?
現代版「トゥルーマン・ショー」だって?そうかなぁ?トゥルーマン・ショーのジム・キャリーには、せつなさと尊さを感じたけどなぁ。。そして、ライアン・レイノルズはインタビューで、本作を“現代版「バック・トゥ・ザ・フューチャー」”と称しているって。
それは、絶対に、違うわ。と言いたい。(笑)
○ では、どうすれば面白かったか?
私がもしプロデューサーだとしたら。
※ 少なくとも、もっと現実世界とリンクする設定にする。
今作では、ゲームワールドは世界滅亡の危機に陥りますが、リアルワールドは特に影響を受けません。ゲーム会社が潰れるくらいか?
もっと我々一般市民が巻き込まれて、ゲーム内の出来事が世界を変えるという設定だったら、もっとノレたのにな。(そのくせ、オーロラビジョン等で、世界中の人がゲームの行方を固唾を呑んで見守るのはなぜなんだ?)
※ キャラの動かし方の描写が欲しい。
「サマーウォーズ」(細田守監督)にも通じる話なんですけど、ゲームのキャラをどうやって動かしているのか?それがいちいち気になっちゃって。
まさかキーボードをカタカタ叩くわけじゃないだろうし。。
今後もこういう設定の映画は出てくると思いますが、ここだけが進化が止まっていると感じます。何か説得力を持った新しい描写が欲しいところでした。
以上、
いろいろうるさいですが、そんな事を思った次第。
でも、各サイト、映画紹介ユーチューブ等でも、今作は「この夏一番面白い」ってことになっていますよ。
私がひねくれているだけなんです。
結論は、2回観て、2回ともつまらなかった!
この人生の苦難よ。これでこそ、映画体験だわ(笑)
でも、観たことに後悔はないです。これだけ文句言って、楽しめたんだからね。
ありがとうございました。
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