美味しいとこだけ見せて。映画 ノッティングヒルの恋人
2021.05.27

美味しいとこだけ見せて。映画 ノッティングヒルの恋人

皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。

先日、シネマサンシャインららぽーと沼津で鑑賞した、午前十時の映画祭、
映画「ノッティングヒルの恋人」(ロジャー・ミッシェル監督)の感想をいきたいと思います。

ご都合主義もここまで来ると、逆に快感でした。

街の旅行書専門書店の店長(ヒュー・グラント)とオスカー女優(ジュリア・ロバーツ)のありえないラブストーリー。

良かった点。

○ 午前十時の映画祭11
沼津まで出かけていったのは、「午前十時の映画祭11」に参加したかったからです。
午前十時は、過去の名作をスクリーンでかけてくれる、ありがたい試み。昨年10周年で終了したはずが、ファン歓喜の11年目に突入。今年はいよいよ90年代の名作も登場して、今までにない新しいラインナップ。
なんと「ファイト・クラブ」「グットフェローズ」がスクリーンで観れるぞ!えっ、モスラ??

大体は午前中に上映されるため、暇がなければ観に行けません。
ですが、ららぽーと沼津は20時台にかけてくれたので。
その粋に、「これは応援しなければ」との思いにかられて参戦しました。
案の定、客は私ひとりだけでしたが、心意気が良いじゃないか。
完全プライベートシアターとなり、贅沢感は半端なかったです。

○ 主演 ジュリア・ロバーツ
ヒロインのジュリア・ロバーツの強さが光りました。好みは分かれると思いますが、画面を支配する華があり、美人。スタイルも抜群。
劇中の設定でも、現実世界でもスーパースターなわけで、普通っぽい女優では成立しない役を見事に演じました。
それでいて、そんなスターもひとりの女性であって、という今作のメインテーマも違和感なくこなして。
本屋にいるジュリア・ロバーツは意外と普通。日本で言えば、藤原紀香さんかなと思いました。

○ ノッティングヒル
日本で言えば、東京・青山のようなところらしい、ロンドン・ノッティングヒル。
例えば赤い2階建てバスとか、ところどころロンドンの町並みが映り、外国映画っていいなと思わせてくれる作りになっています。聖地巡礼は、今も盛んなようです。確かに、プロポーズに使われそうだわ。

○ 音楽
エルビス・コステロ「She」が実質的な主題歌となっていて。その意味を深読みをする知識がありませんが、音楽が良いのも名作とされる所以だと思います。

感想。

さて、現代版「ローマの休日」(秋元は未見)と言われる今作。
成功の最大の要因は、ストーリー。
とにかく、出逢いから成就まで、「んなこと、あるわけねえだろ」という都合の良い展開がひたすら続きます。
でもそれに世界中が魅了されるんだから、「みんな恋愛だけは、ファンタジーを見たい」という人類の根本的欲求が良く表現されているということなのでしょう。
鑑賞後には、表現出来ない謎のスッキリ感と満足感がありました。
「こんなのありえないけど、ハッピーエンドでなんか良かった」みたいな。
確かに恋愛娯楽映画としては、幸せな一本です。

時代性も感じました。今作は1999年公開。まず、携帯電話が出てきません。インターネットすら出てこない。
だから当時はファンタジーが必要だったのか?

今年はなんてったって「花束みたいな恋をした」を劇場で5回観ています。この、恋愛の出逢いから自然な形で終焉を迎えるまでを描ききった大傑作を心底愛している自分としては、「当時はこんなご都合主義一辺倒なストーリーでも支持されたんだ」という驚きがありました。

だって、恋愛は始まってからが、本当の始まりじゃない。
大人の恋愛映画で、こんなに単純で良いの?(笑)

今年の劇場最新作だったら、出来過ぎたストーリーにきっとこれほどの評価は獲得していないでしょう。
今の観客には、これじゃ物足りないはず。いろんな意味で古さは感じました。
しかし、好きな相手に受け入れられる喜びは、テクノロジーを超えて、昔も今も、そして未来も変わらず人類普遍の「生きる希望」になりえるのだ、と思わされた次第です。

そうだ、生きるために、恋をしよう。

恋愛は、希望。
新垣結衣さん、星野源さん、ご結婚おめでとうございます。

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