青春の線路、井の頭線。 映画 街の上で
皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。
事前の前評判の高さに惹かれて、山梨では公開初日となる29日レイト、映画「街の上で」(今泉力哉監督)をTOHOシネマズ甲府にて鑑賞してきました。
紛うことなき、大傑作。今年ベスト級。
もう「あの頃」には戻れないのだ、と切なさがどっと込み上げました。
下北沢を舞台とした、若者の青春群像劇。
良かった点。
○ 今泉監督、ハズレ無し
この映画、コロナで公開が1年遅れています。
というわけで、前作、「あの頃」を2月に観たばかりで、立て続けに今泉力哉監督作となりました。
まだ何者でもない、市井の若者を表現するのが上手な監督で、大好きになりました。
予算がかかってなさそうに見える、だけど映画として観るべきものになっている。好感が持てます。
○ 主演女優の輝き
私が邦画を観る時のモチベーション、「主演女優の輝き」の点において、今作は完璧。
主な4人の女性キャスト(穂志もえか、古川琴音、萩原みのり、中田青渚)がみんな良かった。ずっと観ていたくなります。
特に、中田青渚さんがスペシャル。「89’JR東海 クリスマスエキスプレス CMの牧瀬里穂さん」以来の衝撃。。
出てきたな。こんなにかわいい人が、この世にはいるんだ。
2021年の中田青渚を記録することは、後世の人類に対する責任と義務である、と思った次第です。(笑)
○ 見事な会話劇
際立ったストーリーがあるわけでもないのに、ぐいぐいと引き込まれていくのは、”会話を聴いていたいから”。脚本が凄いってことだと思います。特に、男女二人の過去の恋愛にまつわるやりとりが最高で、「頼むから俺も会話に混ぜてくれー」となります。(笑)会話だけで、130分の上映時間があっと言う間でした。
○ エンドロール
地味なところですが、ゆっくり流れるエンドロールと少なめのスタッフ。流れる主題歌。エンドロールの後味が凄く良かったです。
個人的感想。
青春群像劇で登場人物多めですが、誰もほったらかしにされない展開が好みでした。人生は、誰しもにある。若さの特権である、”時間が無限にある感じ”、”まだ何者にもなっていない感じ”、のモラトリアムが描かれていて、もう何者かになってしまった自分(アウトドアガイド)には、ある種羨ましくもあり、時間の経過する儚さを噛みしめることとなりました。
今作の舞台は下北沢。誰だって、若い時期を過ごした街には思い出があるだろうし、そこで観た風景が今と違って見えることがあると思います。私の場合、20代を過ごした吉祥寺は、今訪れると全然違ったものに見えて。。
青春時代だからこそ、見える景色、人の出逢いがあるのでしょう。その儚さを思い出させてくれました。
自分にも、「あの頃」があったはずなんだ。それは、もう戻らないけれど。。
下北沢には、バイト仲間の公演を観に良く行ったし、北沢タウンホールには、当時のしごと絡みで良く訪れました。当時、自宅アパートは井の頭公園で。京王井の頭線の、個人史における20代の思い出とリンクして、特別な映画体験となりました。
1点だけノレなかったのは、主人公がリア充過ぎること。
なんで受け身のくせに、次から次にド美人に囲まれていくのよ。ここだけが、私の人生と違っていたわ。(笑)
考察要素もあり。
タイトルを「街の上で」としたのは?
恋愛の結末はどうなる?
バーのマスター絡みで、スピンオフいくらでもいけるんじゃない?
語りたくなる要素も多々残されています。
青春映画の傑作であることは間違いないし、登場人物が気になって、”あいつら”に会いたくて、何度も観たくなる映画です。
しかしコロナの影響か、初日のレイト回、観客は私も含めて3人だけでした。。
今、これを観ないでどうする?若い人にたくさん見てもらいたいなあ。
私は、あと何回か行きます。面白いです。
ハードル上げても、大丈夫。
GW1番おすすめの映画です。「花束みたいな恋をした」とセットで観ると、よりおすすめかも。
2021シーズン 第30日目
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