また隕石がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! 映画 ドント・ルック・アップ
2022.04.08

また隕石がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! 映画 ドント・ルック・アップ

皆様こんにちは。
ROBROY designing outdoors
秋元悠佑です。

面白いとの評判が高くて、ずっと観たいと思っていた昨年公開のNetflixオリジナル映画「ドント・ルック・アップ」(アダム・マッケイ監督)を池袋シネマ・ロサにて鑑賞してきました。

この世で1番面白い映画ジャンル。”巨大隕石衝突ムービー”に、新たな大傑作が誕生しました!
めちゃくちゃ面白かった!大傑作!!
昨年見ていたら、年間ベストの3位にしたかも。
「本物のコメディ」とは何か?について、考えさせられるような内容でした。

○ 地球にまた隕石がやって来た。

ストーリーは、

*天文学専攻の主人公たち(ディカプリオなど)が、超巨大隕石を発見。計算の結果、地球にぶつかることがわかる。
*大変だ。大統領に報告するけど、まさかのオカルトだと思われ信じてもらえない。
*もちろんNASAも隕石の存在に気づくんだけど、大統領はスキャンダル対応に忙しく、最重要課題として扱われない。
*無視しているうちに隕石が地球に迫ってきて、そのうち肉眼で見えるようになり、世界は慌てふためく。
*ぶつかりそう。ぶつかったら地球消滅。さぁ、どうする?

みたいな話。

ここまで隕石衝突で盛り上がるのは、恐竜絶滅以来?いやいや「アルマゲドン」以来かな?(笑)

これまで幾度となく地球を襲ってきた巨大隕石。
これが来ると地球は大ピンチに陥るわけですが、過去の”隕石衝突もの”とは今作は決定的に違っていて、それは、今作には”ヒーローが現れない”というまさかのストーリー。

つまり、もうすべてが終わるんだから、最重要課題として地球を救う、という展開になるべきなのに、人類はそうはなりません。合衆国大統領(メリル・ストリープ)は、そんなことより、中間選挙のことで頭がいっぱい。愚かすぎるぞ。(笑)

この人類の愚かさを今作は上手く捉えていて、この見せ方が、べらぼうに面白いです。

映画を観るモチベーションって、
やっぱり、人間の愚かさを見たいじゃないですか?
私は人間の愚かさを見たくて映画を見ているといっても過言ではないので。

今作を見ていると、人類はどうしようもないなって。滅亡するのは必然だなって。
だって、利害関係が働いて、一致団結出来ないんですよ。もう世界の終わり、なのに。

そう、人類は最後の最後になっても、一致団結が出来ない。

という、現実でもおそらくそうなるであろう展開をシニカルに、それでいて、「コメディ」として上手に見せています。基本ずっと笑って見るような映画。シニカルに面白いです。

「笑う」という感情に込められた、”末恐ろしさのようなもの”、まで考えさせられます。上手く言葉に出来ませんが、笑いと恐怖は紙一重、みたいなことにも気付かされ。
「ホラー」と「コメディ」も構造的には同じというか。そんな深めの示唆にも富むような内容になっている。

しかも、エンターテイメント映画としてもちゃんとスリリングに、隕石がぶつかるというタイムリミット映画としての面白さもちゃんと確保されていて。

いやー、全てが高次元。
難しいこと考えなくても、エンタメとして面白いし、
考えながら観ても、風刺が聞いていて、奥が深い。
作品を題材に、多角的に物を考えたくなる。

あぁ、非常に面白かった!

○ 気候変動のメタファーとして。

監督も言っちゃっていますが、迫りくる隕石というのはつまり、「気候変動」や「地球温暖化」のメタファーであって。”このまま行くとダメになるのがわかっているけど、それでも何も改善しないで平気”って何なの?
という問題を隕石衝突ムービーとして見せることで、問題提起しています。
気候変動問題の真偽や是非はともかく、社会に対するメッセージとして、アートのあり方として素晴らしい。

私はここに、個人的関心事として、「人口多すぎ問題」を入れたい。
地球上には、人間が増えすぎ。今80億?100億で限界?
増えすぎてどうするの?やっていけるの?世界の指導者たちは、増えすぎた人口を見てどう思っているの?
少し減らさないといけない?

どうやって??

陰謀論と紙一重。コロナ渦巻く2022年に、そんなことを考えたりもします。

○ Netflixには敵わない。

宇多田ヒカルさんがそう略したから、以後「ネトフリ」と呼びますが、
ネトフリ映画を実は初めて観ました。予算と時間の問題もあり、私はネトフリは未加入で、これまでネトフリ作品に触れたことがなかったです。
感想は、そのクオリティとお金のかかり方には、もうびっくり。こりゃ勝てないわ。(笑)
何をいまさら。ネトフリは凄かった。

「劇場で映画を観ること」にこだわりがあって、配信のものには抵抗感すらありましたが、このクオリティを見せつけられると、時代が変わったことを受け入れるしかないという気分になります。
でも、やっぱり劇場で観ることにも価値があるわけだから、何とか”配信でも観られるけど、劇場でも観られる”という上映環境を、ネトフリのようなジャイアントには、模索してもらいたいなぁ。
それはもう企業としてのCSRというか。このまま映画館が潰れ続けると、資本主義の理屈の前に、社会から文化が消え失せちゃうよ。

文化を守るという社会的課題は、実はアウトドアガイドにとって地続きな喫緊の課題じゃないか、という問題意識を個人的には持っています。対岸の火事じゃないぞってことで。

でも、そういう環境の問題と、作品のクオリティは関係なく、面白いものは、面白く楽しみたい。
「ドンド・ルック・アップ」は最高に面白い映画だから、ネトフリ加入、未見の方は、ぜひ楽しんで下さい。

今作は超豪華キャストも注目で、ティモシー・シャラメがチョイ役で、スカしている感じが最高に可愛かったです。(笑)

ここ最近、1番面白い映画じゃないか。
ネトフリ映画「ドント・ルック・アップ」。

最高に楽しませて頂きました。
ありがとうございました。

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